DESIGN FOCUS

青島設計が大切に
していること
#教育へのFOCUS

センターコートが育む「共に育つ」新しい時代の学び舎

明和町立第一期再編小学校・こども園 (デザインビルド当選)

OUTLINE

三重県多気郡明和町における3校統合の小学校及び放課後児童クラブ・こども園の三施設が一体となった複合教育施設の計画です。乳児から小学6年生までが「共に育つ場」として、地域と子どもたちの未来をともに育む「共育」の空間を目指しました。

SOLUTION

交流の核となる「センターコート」

本施設の特徴は、小学校とこども園をつなぐ交流の軸「センターコート」です。上履きのまま行き来できる、施設全体の核として機能するよう意図しました。2層吹き抜けのメディアセンターをはじめ、各学年のコモンズ、放課後児童クラブ、こども園の保育室、そして2階の体育館と、主要な機能がこのセンターコートを取り囲むように立体的に配置されています。授業や遊び、学校行事まで、あらゆる活動の視線と気配が交差し、学年や年齢を超えた交流が日常的に生まれ、子どもたちが互いに刺激を受け合いながら「やってみたい」という意欲を育みます。

中庭では児童が走り回って遊んでいます。こども園の園庭からは、ガラス越しに園児と児童がコミュニケーションを図る姿が微笑ましいです。

SOLUTION

思わず歩き回りたくなる「発見に満ちた小学校」

小学校は「学校全体が学びの場になる」というコンセプトのもと、多様な居場所を点在させ、児童が自発的に探索したくなるシークエンスを計画しました。その象徴が、昇降口の正面に位置し、日常的に本と出会えるメディアセンターです。内と外をシームレスに繋ぐ大階段は、読書やおしゃべりの憩いの場であり、表現のステージとしても機能します。

普通教室と一体的に広がる『学年ユニット』の核となる「コモンズ」は、グループ学習など多様なアクティビティを受け入れる生活の拠点です。授業での活用や休み時間の遊びや交流の場になります。窓際には隠れ家のような「DEN」や読書コーナーを設け賑やかな活動だけでなく落ちついた隠れ家の様な居場所もつくりました。

SOLUTION

明和らしさを纏う外観・内装デザイン

外装には、町の伝統工芸・御糸織の縦縞をモチーフとしたルーバーや伊勢街道の街並みを汲む鋼板、砂浜をイメージした左官を組み合わせ、地域の自然や文化が、建物の佇まいから伝わるデザインとしました。

内装は『MEIWA BLUE』のコンセプトのもと、地域の自然文化をモチーフにした様々な青色をシンプルなパターンとしてサインやインテリアに展開しました。メディアの展示棚では、その意味を解説する仕掛けを施し、子どもたちが日々の暮らしの中で地域への愛着と誇りを育むことができます。

SOLUTION

おおらかな屋根の下で、のびやかに包み込む「こども園」

ささふえこども園は、親しみやすいスケール感をもつ平屋とし、園庭を囲むへの字型配置によって豊かな採光と安心の見守りを両立させています。 トップライトから柔らかな光が降り注ぐエントランスには、本棚やベンチを設えた読書コーナーを併設し、子どもたちの小さな好奇心を静かに誘います 。保育室は、勾配天井によって明るく伸びやかな空間としました。

 VOICE

設計者の想い

竣工見学会では、子どもからご年配の方まで幅広い世代の町民の皆さまをお迎えしました。 光あふれる空間を歓声を上げて走り回る子どもたち、階段やコモンズのちょっとした隙間に腰掛けて語らう地域の方々。それぞれが思い思いの心地よい居場所を見出し、空間を使いこなしている様子を目の当たりにし、建築が意図を超えて「街の風景」になった瞬間を感じました。私たちが建築を紡ぐ理由は、難しい理屈ではなく、こうした人々の「素直な喜び」にあるのだと改めて実感しています。

明和町、地域住民、そして設計・施工チームがワンチームとなって結実させたこの学び舎が、子どもたちの健やかな成長を育む場として、また多世代が交流する地域コミュニティの新たな拠点として、明和町の未来を末長く照らし続けることを願っています。

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